鞠十月堂

詩と文学と日記のブログ

夏の読書 「ミセス・フォーブスの幸福な夏」

 今日もお天気は猛暑。

 日中の日差しの暑いこと、暑いこと……

 明け方、ガルシア=マルケスと夜の街を散歩する夢を見た。マルケスの小説そのまにに、ありえないことがごく当たり前のように起きる不思議で面白い夢だった。

 そんな夢を見たためだろうか、昨日まで読んでいた三島由紀夫暁の寺』は、読む気になれず…… かわりに、ガルシア=マルケス『十二の遍歴の物語』から 「ミセス・フォーブスの幸福な夏」 を読んだ。

 『十二の遍歴の物語』では、このお話と「八月の亡霊」「毒を盛られた十七人のイギリス人」が好み。

 「ミセス・フォーブスの幸福な夏」は「幸福」という言葉の響きとは反対に、とても怖いお話。17ページほどの短いお話だけれど、読み終えたあとにはリアルな怖さの感覚がくっきりと残る。

 ガルシア=マルケスの小説を読むときには、そこに書かれている言葉のひとつひとつを大切にして、ゆっくりと読んでゆく。彼の小説には、そのように読みたいと思わせる何かがある。

 諸言「なぜ十二なのか なぜ短篇なのか なぜ遍歴なのか」のなかでガルシア=マルケスは「後悔するのがこわくて私はこれまで自分の本はどれも読み返したことがない」と書いている。

そうなの? (彼のことなので、本当のところはやや不明ではありますが…)このひと言で、ガルシア=マルケスはやっぱりすごい、と思ってしまうわたしがいる……

 

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