鞠十月堂

詩と文学と日記のブログ

4月の日記 「リスト・プロジェクト」 ピエール=ロラン・エマール

 今日のお天気は晴れ。

 さわやかな風が心地よい。

 最近購入した音楽CDのお話でも……

 2月の日記に書いたピエール=ロラン・エマールのドビュッシーがよかったので(記事はこちら)、その後何枚かエマールのCDを買い求めてみた。そのなかでもお気に入りはこちら。

ピエール=ロラン・エマール「リスト・プロジェクト」

 「リスト・プロジェクト」 The Liszt Project ピエール=ロラン・エマール Pierre-Laurent Aimard (2CD) の図(CDのエマールさん、渋くていいですねぇ~ どこか映画俳優を思わせる格好良さです)。

 こちらのCD(2枚組、ドイツ・グラモフォン)は、リスト生誕200年を記念しておこなわれた2晩のコンサートを収録したもの。選曲は凝っていて、リストの作品の他に、リストの影響の見られる作曲家(ワーグナー、ベルク、スクリャービンバルトーク、マルコ・ストロッパ、ラヴェルメシアン)の作品が取り上げられ、それぞれが交互に演奏される。

 CD1:2011年5月18日、ウィーン・コンツェルトハウス大ホールでおこなわれたコンサート「リスト・アスペクテ:単一楽章のソナタ」 Liszt-Aspekte: Sonaten in einem Satz を収録(リスト+ワーグナー、ベルク、スクリャービン)。

 CD2:2011年5月20日、同ホールでおこなわれたコンサート「リスト・アスペクテ:預言者リスト」 Liszt-Aspekte: Prophetischer Liszt を収録(リスト+バルトーク、マルコ・ストロッパ、ラヴェルメシアン)。

 エマールの演奏は、どこか学術標本の美しさを思わせるところ(知的なアプローチで精緻に整えられた美意識とでもいえばよいだろうか)があって、わたしはそのクールな雰囲気を気に入っているのだけれど、このCDはライヴというともあり、そこに独特の緊張感と昂揚感がプラスされてともよいです(繰り返しよく聴いています)。

 ライヴということで録音の出来が気になるところですが、CDリリースを前提にテルデックのエンジニアの方が録音されたようで、透明感のある美しいピアノの響きを楽しめます。客席からのノイズなどは丁寧に修正されているのか、普通に聴く分にはまったく分かりません。

 4月はこんなところです。

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