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鞠十月堂

詩と文学と日記のブログ

モンブラン144お掃除奇譚《7》

 モンブラン144お掃除奇譚《6》からのつづき(1回目はこちら)。

小さな幸せ

 朝の事務所。こころなしか浮かない表情のマリ所長。

 「今日の所長、雰囲気が暗いですね」

 「そう?」

 「また、いつものメランコリーですか?」

 「そうかも」

 「とりあえず紅茶を入れたので、よかったらどうぞ」

 「ありがとう、W君」

 紅茶にミルクを入れ、銀のスプーンを手にするマリ所長。窓から差し込む春の陽光が、スプーンのくぼみにきらりと反射した。

 朝の光をひとすくい……

 小さな偶然に、小さな幸せを感じるマリ所長であった。

 (マリ所長はフィクションです…)

本編 7 144ペン先の組み立て

 144のペン先を組み立てます(この組み立て方でいいとは思うけれど、参考ということで…)。

 まずは明るさの確保。精密な作業に明るさは大切。蛍光灯のスタンドを机の上に。それから手洗い。手は意外に汚れているもの。作業は綺麗な手でおこないたい。

 用意するものは、超音波洗浄器、ルーペ(10~15倍)、シルボン紙(カメラのレンズなどを拭くときに使うけばのでない紙)。

 はじめに、ペン先、ペン芯、首軸を超音波洗浄器に投入。細かな埃や汚れを落としてクリーンな状態に。洗浄が終わったら、シルボン紙の上で軽く水分の拭き取り(このとき首軸の内側は、濡れているほうがペン先を差し込むときに滑りがよいので拭きません)。

 ペン芯の上にペン先をセット。ルーペでよく見て位置を確認。よければ、ペン先を首軸に挿入。静かなこころで、よじったりすることなくまっすぐに差し込む(このときペン芯のフィンにつよい力が加わると曲がってしまうので注意します)。

 ルーペでペン先の確認。ポイントは4つ。

  1. ペン先のスリットがペン芯の中央にきているかを確認
  2. ペン先のスリットの開き具合を確認
  3. ペン先とペン芯が密着しているかを確認
  4. ペン先に段差が出来ていないかを確認

 「4」の項目はペン先を正面からルーペで見ても、小さな段差だと分かりにくい。そこで、段差が出来ているかどうかの簡単な見分け方。

 ペンポイントに光を反射させてみると……

モンブラン144 ペン先

 ペン先、きらりの図(写真はきらりと明るく光っているところに、カメラの露出を合わせているので、まわりが暗く写っていますが、暗いところで見ているわけではありません)。

 まず、明るい照明(蛍光灯のスタンドがよい)を正面にして、ペン先をルーペで見ます。自分の角度、ペン先の角度を調節して、ペンポイントが、きらりと光るところを見つけます。するとあら不思議、ペンポイントのまん中の線が、いままで以上にくっきりと見えてくる。

 そのようにして見えてきたペンポイントの線の太さを、左右(写真のaとb)で見比べます。もし段差があると線の太さがあきらかに違って見えるので(段差が影になる方の線が太くなるので)すぐに分かります。

 以上、4つのポイントに問題がなければ、コンバーターをセット。インクを入れて、書き味の確認。

 インクは《2》で言ったとおり、モンブランのブルーブラックから、再びブラックへ。

 そう、そう、この書き味。申し分ありません。

 モンブラン144をお掃除してから、ほぼ1週間。わたしの144はとっても良好。気分的なものかもしれないけれど、インクのフローが前にも増して安定している気がするよ。

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