鞠十月堂

詩と文学と日記のブログ

モンブラン146お掃除奇譚《7》

 モンブラン146お掃除奇譚《6》からのつづき(1回目と目次はこちら、このシリーズは全8回です)。

146ペン先 スケルトン画像

 モンブラン144お掃除奇譚のときにつくったペン先のスケルトン画像を146のペン先でもつくってみた(144ペン先のスケルトン画像はこちらからどうぞ)。

 146のペン先とペン芯の関係はこんなふうになっています(ペン芯の詳細は《6》を参照)。

モンブラン146 ペン先 ペン芯

 なるほど…… (点線より下がソケットに挿入されている部分です)

 それにしても146のペン芯って、フィンの数が多いな。この画像、深海にいる不思議な生物のように見えなくもない……

146ペン先の組み立て

 引きつづき、ペン先の組み立てについて書いてゆこう(この組み立て方で正しいのかはやや不明、参考ということで…)。

 144のときにも書いたけれど、まずは明るさの確保。精密な作業は、明るい環境のほうがやりやすい。蛍光灯のスタンドを机の上に。ほかに準備するものは……

 超音波洗浄器、ルーペ(10~15倍)、シルボン紙(カメラのレンズなどを拭くときに使うけばのでない紙)、などかな。

 作業をはじめる前に手を洗う。手は意外に汚れているもの(汚れた手でペン先を持つと小傷がついたりしやすい)。

 ペン先、ペン芯、ソケットを超音波洗浄器に投入。細かな埃などを落として綺麗な状態に。シルボン紙の上に置いて、水分の拭き取り(ソケットの内側は濡れている方が滑りがよいので、そのままにしておきます)。

 ペン芯にペン先をセット。ペン芯にはペン先の位置を決めるための出っ張りがあるので、それに合わせる。ルーペでよく見て、ペン先のスリットがペン芯の中央にきているかを確認。よければソケットに軽く挿入(146のフィンは繊細で曲がりやすいので作業は慎重に)。

 軽く挿入したところで、いまいちどペン先のスリットとペン芯の位置を確認。もし、大きくずれているようならペン先をいったん抜いて、再度挿入(差し込んだまま調整するより、もう一度確認して差し直す方がまちがいがないように思う)。

 よければ、ペン先をソケットに最後まで押し込む。これにはちょっと力がいる。このときフィンにつよい力がかかると曲がってしまう。フィンには触れず、ペン先の先端(ペン芯の先のくぼみ)を親指と人差し指でつまむようにして押し込むとよいと思う。よじったりすることなく、真っ直ぐに力を加えることが大切。

 ペン先をソケットに挿入したら、ルーペでペン先の確認。

  1. ペン先のスリットがペン芯の中央にきているか確認
  2. ペン先のスリットの開き具合を確認
  3. ペン先とペン芯が密着しているかを確認
  4. ペン先に段差が出来ていないかを確認

 この4カ所を確認して、ペン先の組み立ては終了(4の確認についてはこちらに詳しく書いてあります)。

 組み立てたペン先を《4》の工具で、ペン軸に組み込む。これにて146のお掃除、メンテナンスの作業はすべて終了(おつかれさまでした!)。

 それではさっそくモンブランのブラックを入れて、書き味をチェックしてみよう。紙は、わたしが詩を書くときにいつも使っているコクヨの計算用紙、セミB5サイズ、無地(この紙についての詳細はこちら)。

 そうそうこの書き味、申し分ありません! インクのフローも良好です。

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