鞠十月堂

詩と文学と日記のブログ

4月の日記 カンチェリ 「Abii Ne Viderem (私は去る、見ることもないままに)」 カシュカシャン、他

 今日のお天気は晴れ。

 桜の花が散りはじめた。

 音楽CDのお話でも……

 先日、ネットをうろうろしていたら、Abii ne viderem がゴダール「映画史 Histoire(s) du cinéma」で使われていた~ との記述を目にした。「映画史」はずいぶんと気に入っていた頃があって、DVDで繰り返し観ていた(編集の巧みさに引き込まれて、ついつい何度も見てしまう)。

 で、Abii ne viderem ってどんな曲? と調べてみると…… たしかに聞き覚えがある。いまの気分にもあいそうだったのでCDを取り寄せてみることに。

カンチェリ「bii ne Viderem (私は去る、見ることもないままに)」

 ギア・カンチェリ Giya Kancheli 「Abii ne Viderem (私は去る、見ることもないままに)」の図(異界への扉が隠されているような荒涼とした風景がよいです…)。

 1. Morning Prayers 朝の祈り
 2. Abii ne viderem 私は去る、見ることもないままに
 3. Evening Prayers 夕の祈り

 キム・カシュカシャン(ヴィオラ)、シュトゥットガルト室内管弦楽団ヒリヤード・アンサンブル、 デニス・ラッセル・ディヴィス(指揮)

 ギア・カンチェリ(1935-)は旧ソ連グルジアジョージア)の作曲家。カテゴリーとしては現代音楽の作曲家になるのかな? レーベルはアートワークがオシャレなECM、1994年の録音。

 カンチェリ、好みです。直感的に楽曲を楽しめるふうで聴きやすい。神秘的な叙情性。夜明け前、古都の広場から予兆の鳥が舞い上がる。不可視の小宇宙から暗号のように美が届けられた……

 4月はこんなところです。

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