ある青年のこと 2
擬死――青年は世界のなかに隠れる
眼差しの操作が世界の〈内〉と〈外〉を反転させる
擬死――夢見る魔法の世界へようこそ
世界はけっして青年を探し出すことが出来ないだろう
擬死――完璧な円環にも思われた
青年は虚空へと細く伸びた枝に硝子の葉を繁らせる
擬死――青年のなかで世界が終わる
凍てついた眼差しは凍てついた世界の墓場だった
(安部公房『デンドロカカリヤ』の変奏)
#0205
- 次回 レジスタンス
- 前回 ホテル トキノヤカタ
新ブログ 鞠二月二日堂 https://nightinriver-22.hatenablog.com/
擬死――青年は世界のなかに隠れる
眼差しの操作が世界の〈内〉と〈外〉を反転させる
擬死――夢見る魔法の世界へようこそ
世界はけっして青年を探し出すことが出来ないだろう
擬死――完璧な円環にも思われた
青年は虚空へと細く伸びた枝に硝子の葉を繁らせる
擬死――青年のなかで世界が終わる
凍てついた眼差しは凍てついた世界の墓場だった
(安部公房『デンドロカカリヤ』の変奏)
#0205